乳児期からのお口育て
2025年11月26日
前回、授乳や哺乳のお話をしました。
この動作がすでにお口育ちのトレーニングになってお口の成長を促し、お口の役割獲得をしていく過程だとお伝えしました。
しかし、実はこのおっぱいを飲む飲み方は「乳児嚥下」といって反射的に行っているものです。
そして、私たち大人が通常行っているのは「成人嚥下」です。
この大人の嚥下に変わっていくスタートが、離乳食開始です。
ちゃんとした飲み込み、つまり嚥下ができることはお口育てにとって大事なステージとなります。
●乳児期からのお口育て(口腔機能の発達)
★離乳食の開始
先ほどお話しした反射がなくなってからが、離乳食開始となります。
具体的には、【舌や下唇にスプーンが触れると舌で押し返す】動作。
このような反射があるうちは、まだのサインです。
反射があるうちに始めてしまうと、乳児嚥下で物を食べるようになってしまい、本来獲得すべきお口の機能発達が妨げられてしまいます。
★反射がなくなってから~
口唇食べ期(ごっくん期)ポイントは口を閉じるトレーニングの開始!!
・目安は5~6か月
・完全なペースト状にして
ペースト状になることで、舌の上にとどまります。
そうすることで、ミルクだけ飲んでいた乳児嚥下から大人の嚥下にスムーズに移行できます。
上唇をしっかり閉じるように
- スプーンで下唇をチョンチョンと触れる
- 食べさせるのでは無く、赤ちゃんが自ら食べ物をムグッと捕らえるのを待つ
- スプーンを水平に引き抜く
離乳初期にお勧めのスプーン
横幅がお口の幅の3/2深さが2mm程度。1口分が乗る程度。
姿勢も大事
口を開いたときに舌と床が平行になる角度で。頭が後ろに倒れないように。
薄味で
五感の一つである味覚をしっかり育てましょう!
歯はまだないけれど、歯磨き練習!!
お母さん方の相談で一番多いのが、「歯磨きさせてくれません!」
いきなり、歯ブラシがお口に入るような状況は赤ちゃんにとってはイヤなのでしょう。
ですから、歯が生えていないときから、顔や口の周りを触るのに慣らしておくとよいでしょう。
いっぱい話しかけて、最初は足や手の指から優しくマッサージ、だんだんと顔に近づけて、お口の中も触れるといいですね。
授乳後にガーゼで優しくふいてあげるのも良いですね。