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2021年01月12日コラム

寝返り、お座り、ハイハイ、次にはつかまり立ち。この頃になると、靴を用意しなければと考え始めることでしょう。
でも、どんな靴が良いのか…。お悩みになることでしょう。
そこで、赤ちゃんの靴選びについてお伝えします。

足が教えてくれます

赤ちゃんの足は、ふっくら、もちもち、ぷくぷく。大人の足、また3歳や5歳のお兄ちゃん、お姉ちゃんとも違います。
実は、生まれたばかりの赤ちゃんの足は、3分の2が軟骨。骨になっていません。成長につれて、軟骨にカルシウムがたまり、骨に変わっていきますが、その速度は、とてもゆっくりです。いちばん骨になっていないのは、カカト部分ですが、7個ある骨のうち骨になり始めているのは、生後3ヵ月で三つ。ほとんどの赤ちゃんが歩き始める1歳半でも六つ。赤ちゃんは、骨が揃わない状態で歩き始めるのです。
赤ちゃんの足がふっくら、ぷくぷくしているのは、未完成な中味を脂肪が被い、守っているからです。
未完成さは、立った時の足に表れます。
赤ちゃんが立ったら、真後ろからカカトを見てください。多くの赤ちゃんが外側を向いてしまい、両足を揃えた状態ではまるで「ハ」の字のようになっていると思います。
これは、カカトの骨が体重を支えられていない証拠です。

カカトを支えてくれる硬さが必要です

こんな足に履かせるのですから、どんな靴がよいか、自ずと見えてきませんか。
ふっくらとした足を包み込むのですから、甲部分の素材は、特にファーストシューズは、柔らかく、少し厚みのあるものが良いでしょう。
但し、赤ちゃんは新陳代謝が良いので汗っかきです。通気性に気をつけましょう。
そして、それよりも大事なのが、立つと外を向いてしまうカカトを真っ直ぐに支えることです。そのためには、靴の丈がくるぶしを被うハイカットであること、それにカカトが硬いこと。画像のようにしっかりと作られた靴は少ないと思いますが、指で押すと、簡単にフニャッとしてしまうような靴はお勧めしません。
靴がカカトを支えてくれていると、歩き方が安定します。この後にお話しするサイズが適正かのチェックが済んだら、必ず歩かせてみて、後ろから歩く様子をチェックしてみてください。

爪先上がりが、つまずきを防ぎます

次に底です。靴の底は、全体重を支えています。柔らかいと支えられません。かといって硬すぎると、歩く動きに靴がついていきません。
硬すぎず、柔らかすぎないのがいいのですが、それでは分かりませんね。
靴が雑巾のように絞れてしまったら、柔らかすぎます。また真ん中で折れ曲がってしまうのも良くありません。真ん中では折れ曲がらず、爪先から3分の1くらいのところが曲がるのは良い靴です。なぜなら歩く時、足は指の付け根辺りで踏み返すように動くので、そこが曲がると、その動きを妨げないからです。靴底のこの辺に線をつけたような靴を見ることがあると思いますが、その部分が曲がりやすく、という配慮です。
もう一つ、注意点があります。赤ちゃんの歩き方は、まだ不完全なので、つまずきやすいです。それを防いでくれるのが、爪先が上がった靴です。靴を平らなところに置き横から見て、爪先が上がったものを選びましょう。

1㎝程度の爪先の余りが必要です

靴には、サイズが付き物です。もちろん、赤ちゃんも同じです。
でも、どうすれば分かるの?
測ればいいのですが、おうちで簡単にという訳にはいきません。
便利なのが、取り外せる中敷です。
靴の中から取りだし、赤ちゃんの足のカカトと中敷のカカトが載る部分を合わせてみてください。爪先に1㎝くらいの余りがあれば、それが適正なサイズです。
足の指が中敷の爪先ぎりぎりだったら、小さすぎます。そういう靴は、絶対に履かせてはいけません。
歩く時、指が動くので、1㎝程度の余りは、指が動くために必要な空間です。この余りがないと、赤ちゃんは痛いとは言いませんが、不具合を感じているはずだし、履かせ続けると、足のトラブルの原因を作ることになります。
靴を履かせる時は、履き口を十分に開き、足と靴のカカトを合わせ、その状態でマジックテープをしっかり留めましょう。
このことで分かる通り、靴のスタイルは、マジックテープやヒモ付きが適しています。
そして爪先の余りが、5㎜を切ったら、サイズが小さくなった証拠。買い換えましょう。

(靴ジャーナリスト 大谷 知子)